2017年1月8日 習志野演習場 降下訓練始め2017
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新春を告げる恒例行事「第一空挺団降下訓練始め」が午後から雨となり天気予報の中、開催されました。今回は従来のパターンを大きく変更し、装備品の削減を展示の工夫でカバーする内容でした。装備品の展示も廃止されましたが、より島嶼防衛を意識したものとなっていました。

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AH-64D アパッチ・ロングボウ 入場門から演習場へと向かう空き地に参加機の待機エリアが設けられています。そこにはアパッチの姿が確認できました。
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パックさん 入場門から会場までは片道約2.3Km。場内を結ぶシャトルバスも運行されていますが歩いているうちに見かけたのは2便ほど。待ち時間を考えれば歩いた方が早いでしょう。途中で空自のゆるキャラ「パックさん」に遭遇。優しく手を添える隊員さんの姿が印象的でした。
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習武台 習志野演習場での魅力はこの習武台と呼ばれる、小高い丘からの眺めの良さが大きいでしょう。見学者の増加に対応すべく二段に拡張され、前列も長さが増したように思います。
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着地訓練 降下訓練は11時頃から行われますが、体を冷やす冷たい風が吹く中でかなりの待ち時間があることが習志野の辛さでした。しかし今回は早めにアナウンスによる第一空挺団の説明や地上での訓練を紹介するなど時間を有効活用していました。
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誘導班 第一空挺団や装備品に注目が集まりがちなイベントですが、裏方のスタッフ達にもスポットライトをあてていたのが印象的でした。地上から風向きなどを観測し、航空機を誘導する誘導班達についても説明を行っていました。
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CH-47J チヌーク 降下訓練が空挺団長によるパラシュートジャンプを皮きりに開催されます。風はけっこうな強さがあったと思いましたが無事に降下訓練が開始されました。
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CH-47J チヌーク 降下訓練を上空から視察した招待者達の登場です。
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CH-47J チヌーク 高速で回転するヘリのローターはその位置で印象が大きく異なります。当然狙って撮影することは不可能ですが、これは良い位置で写し止めることができました。どこかパイナップルみたいですね。
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CH-47J チヌーク VIPを降ろした後のチヌークはすぐに会場を去りますが、手前の機体は位置を少しずらして再び接地しました。疑問に思っていましたが、接地訓練を披露していた空挺隊員が観客の目の前で乗り込む演出を兼ねていたようです。実に効率的な運用です。
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C-1 固定翼機からの降下訓練が行われました。入間基地の第402飛行隊が担当し、下総基地を離陸して空挺降下隊員を運んできました。
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第1空挺団 降下中の隊員のバックを旋回するC-1輸送機。習志野演習場は首都圏のベッドタウンでありながら航空機の低空旋回飛行や落下傘降下が行われています。ですがどこかの基地のように激しい反対活動の姿は見られません。周辺自治体の理解によると感謝の言葉がありました。
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C-130H ハーキュリーズ 小牧基地の第401飛行隊は毎年参加する常連です。例年固定翼機はC-1×2機、C-130H×2機の計4機で行われます。
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C-1 今回の目玉はこれかもしれません。新素材で作られたパラシュートにより実現可能となった両側ドアからの降下です。隊員の間隔が非常にタイトであり、今までの展示とは大きく違うことがわかりました。
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C-1 パラシュートとC-1と観測バルーンを絡めてみました。降下中の隊員には重量のある装備品が吊り下げられていますが、事前に切り離した上で設置を行うそうです。
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C-1 1機から20名が連なるジャンプは実に壮観です。今まではせいぜい5〜10名程度でしたので見栄えが全く違いますね。
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C-130H ハーキュリーズ この見応えのある降下を可能にしたのはハイテクパラシュートの存在があるそうです。従来装備では距離が近すぎると絡まる危険性があり、密集した降下ができませんでした。そのため敷地が狭い習志野演習場では大きな制約を受けていました。
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第1空挺団 降下する隊員は接地した後に様々な任務を負っています。着水用装備をしている隊員の姿がありますが、島嶼防衛が叫ばれる昨今では海に降りることも十分想定されます。
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第1空挺団 習志野演習場において、この密集具合は実にすごいです。
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第1空挺団 降雪地帯に降り立つ際には白い服装でカモフラージュを行います。この後も東北の方で訓練を行う予定があるそうです。
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第1空挺団 島嶼防衛を強く意識した内容でした。狭い範囲に短時間で地上に隊員を降ろすには大変有効だと感じました。もちろんこれは某国に対してのアピールが大きく込められていたと思います。
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CH-47J チヌーク 今回のサプライズのひとつ!陸自のチヌークからアメリカ陸軍がパラシュートジャンプを行いました。これは日米安全保障条約という非常にメッセージ性が強い内容だと思いました。
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AH-1S コブラ 後半は全く新しい構成でした。既に数チームによる模擬戦がトーナメント形式で行われており、当日決勝戦を行うというものです。世界最高レベルのサバイバルゲームと考えればわかりやすいかもしれません。
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AH-64D アパッチ・ロングボウ 決勝戦は会場の左手に青帽軍、右手に赤帽軍が分かれ、戦闘を行います。写真は私からは奥となる赤帽軍の航空支援を行うAH-64Dです。
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UH-1J イロコイ 決勝を戦う隊員達が登場します。戦闘はいち早く地上への展開を果たし、戦闘を有利に行うための地形を制圧することが重要です。
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CH-47J チヌーク 茂みに隠れるCH-47J。陸上戦闘における地形の重要性について陸自イベントを見るとよくわかります。
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UH-1J イロコイ 今回の参加航空機は18機とだいぶ少な目でした。また戦車の投入もありませんでしたが、小さな島嶼防衛を考えるとむしろ現実的な内容なのかもしれません。
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AH-1S コブラ 青軍のコブラが赤軍アパッチとの対峙を終えて戦場を離脱します。
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UH-1J イロコイ 汎用ヘリからラぺリングにて地上へと降り立つ青軍隊員です。ヘリが接地できない地形で比較的高い位置から降りる場合に使われます。
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UH-1J イロコイ 汎用ヘリのUH-1は人員輸送の他にも上空からの援護射撃など様々な任務に対応することができます。しかしこの機体とAH-1Sコブラが姉妹機にあたるというのはちょっと驚きですね。
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CH-47J チヌーク 支援車両を機体下に吊り下げてきたCH-47J。機体と車両、地上をバランスよく配置するために縦構図で撮影しました。
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CH-47J チヌーク 近い!そして目線よりも低い!これが習志野の魅力です。
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CH-47J チヌーク 陸自では次期輸送ヘリとしてオスプレイの導入を決定していますが、車両の吊り下げには対応できるのでしょうか。
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CH-47J チヌーク 機体の向きを変えてファストロープによる降下を披露。接地点から近い高度で使われ、手足だけで一気に降りるので素早い降下が可能です。
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CH-47J チヌーク 会場右手を陣地とする赤軍をサポートするCH-47J。右手側には取材エリアが見えます。この中央の台を先に取ることが勝負のポイントだそうです。
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砲撃法 地上からの砲撃には距離や角度、火力によって数多くの火砲があります。それぞれの特徴を知るには富士総合火力演習を見学するといいでしょう。大変な抽選倍率ですが…。
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砲撃法 よーく見ると1本の砲撃の後が写っています。この後閃光を放って弾着位置を示しますが、狙って撮影することはほぼ不可能でしょう。
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UH-1J イロコイ 着弾点は煙幕で表現されます。命中している?
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UH-1J イロコイ 航空機成分は少なめだった今回の習志野。ここ数年自衛隊は南西シフトのために負担が増えていると聞きます。演習にかける余力も減っているということでしょうか。
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第1空挺団 陸自では模擬戦闘の判定システムを導入したそうです。射撃が命中すると動作するシステムのようでリアリティが増し、効果的な訓練を行うことができそうです。このシステムはサバイバルゲームでも利用されていそうですね。
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UH-60J 百里救難隊のUH-60Jも参加しました。空自の航空祭ではリぺリング降下を行うことが多いですが、極限の救難現場ではパラシュート降下を行うこともあるのですね。
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CH-47J チヌーク ダイブ!機体から飛び降りてもすぐにパラシュートを開かずに、落下して一気に高度を下げていきます。ちなみに高高度からパラシュートを開けば習志野から東京駅まで移動することも可能だそうです。
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第1空挺団 自由度の高いパラシュートは操作の難易度は高いもののあらゆる動作をすることができます。目的のポイントに降りたり、接地直前にフワッと浮いて衝撃を緩めたりすることができます。
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第1空挺団 全ての降下が終わりましたが、地上では格闘戦の展示が行われていました。航空機も飛ばなくなったので帰宅の途にする人も多く、もっと何カ所かで披露して欲しいと思いました。
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AH-64D アパッチ・ロングボウ 観客は疎らになりましたが、最後に参加航空機の紹介が行われました。霞ヶ浦と木更津から参加した攻撃ヘリチームがホバリングを行います。
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AH-64D アパッチ・ロングボウ 色々と趣向が変わった今回の降下訓練始めでした。寒い1日でしたが午後からは雨が降り始めたので実施できてよかったと思いました。
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カメラバッグ 今年からカメラバッグを変更しました。機材が増えたことで容量アップを考えました。色々と迷った末に購入したのがエツミのバッグでした。決して有名なバッグではありませんがなかなかの優れものです。本来は三脚を取り付ける外部ベルトには踏み台を下げることができました。もちろん内部には超望遠レンズを装着した状態でカメラを収納することができ、ファスナーは背開きタイプです。大きさがけっこうあるので重いと想像していましたが、疲れることなく往復10Kmの徒歩移動を楽に持ち運ぶことができました。
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スケジュール(パンフレット)
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